内分泌・ホルモン内科
対象の患者様
- 甲状腺疾患(バセドウ病、橋本病など)
- 副甲状腺疾患
- 下垂体疾患
- 副腎疾患
体の中の細胞は情報交換を行い、内部の環境が一定に維持されるよう調整を行っています。ホルモンは細胞から分泌される情報伝達物質であり、その分泌量や分泌パターンで情報を制御しています。下垂体、甲状腺、副甲状腺、副腎、性腺、心臓・血管、脂肪など体内の細胞から分泌され、周囲の細胞のみならず血流を通じて遠くの細胞・組織にも作用しています。ホルモンの作用で体内の組織が連携することにより、発育・生殖・エネルギー代謝など生命の維持に不可欠な活動が行われています。このためホルモンの異常が生じると種々の身体の不調をきたし、合併症を引き起こします。内分泌疾患とは、体内のホルモンが正常に働かないことで発症する病気の総称です。
内分泌の病気の中でもっとも多いのが甲状腺の病気で、10人に1人は何らかの甲状腺疾患を持っているとされています。女性は男性に比べ約10倍の頻度で多くみられます。甲状腺の病気の代表的なものとして、バセドウ病と橋本病(慢性甲状腺炎)があります。
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そのほか、高血圧、乳汁分泌。手足などの肥大、多尿・口渇、生理不順や視野異常・頭痛など種々の症状を呈する下垂体疾患、カルシウム値の異常や骨粗鬆症などの原因となる副甲状腺疾患、高血圧・肥満・糖尿病や倦怠感・食欲不振・低血糖などを生じる副腎疾患などがあります。
食事・時間・睡眠・採血時の体勢(立位・臥位)などにより大きく変動するホルモンもあり、採血時間の指定や各種ホルモン機能試験(負荷試験)が必要になることがあります。
特殊な病気に思われがちですが、何万人に1人しか発症しないような稀な病気から、肥満・高血圧など身近な病気も含まれています。健診や他の病気の診療中に検査値の異常や画像診断などによって偶然発見される機会も増えてきました。特徴的な症状・所見が生じない場合もあり、検査値などから正確に診断するには、高い専門性や経験が必要とされることが多く、長期間診断されずに過ごされている方もいらっしゃいます。当院では経験豊富な内分泌専門医が診療・診断し、適切な治療を行います。